店主: 森田 貞夫
製菓衛生士
創業60年目を迎えました。
 当店は1957年の創業以来、地元の滋賀県日野町のお客様と共に育ってきた、昔ながらの洋菓子専門店です。
 創業主(現店主父)は京都で洋菓子製造技術を修得後、郷里日野において当時はまだまだ珍しかった洋菓子専門店を開業しました。彼が独立し、当店を開業するにあたりその屋号を「不二屋」としたのは、当時の修行先菓子メーカー関係者からの提案であったということです。
当店の定番  このようにして産声を上げた当店にひとつのターニングポイントとなった商品が「チーズケーキ」です。チーズケーキは上記のように創業主が始めた店に、その息子である現店主が菓子職人として初めて伝え広めた、記念すべき一品なのです。
 現店主は、神戸での修行中、日本に上陸したばかりのチーズケーキに出会いま した。「これはおいしい!」と思った彼は、すぐさま父親にこの味を伝えました。これが「不二屋のチーズケーキ」の誕生の瞬間であり、1968年の出来事であったそうです。70後半〜80年代に入ってから全国的に巻き起こったチーズケーキブームよりも、ずっと早い時期から当店はチーズケーキを販売していた、というのが自慢です。
当店おすすめ「チーズケーキ」とは
 年を経るごとに細部は若干変化してきたものの、根本の配合・製法は当時とほぼ同じです。発売当時、チーズは貴重品だったということもあり、その使用量は若干少なめです。しかしチーズだけが主張し過ぎず、他の原料とバランスが取れているのでチーズが苦手な方でも、当店のチーズケーキはおいしい、おいしいといって召し上がられます。
 味の特徴としては、 生地のしっとりさ加減と、チーズケーキの間に生クリームをサンドしている点です。生地のやわらかさと生クリームのお陰で大変、口当たりが良く、カットサイズですとすぐに食べきってしまいます。当店の商品は他の商品も含め、全体的に糖分をかなり控え目にしてあるので、あっさりとしています。当店をよく利用される地元のお客様が他店のケーキを食べると、その甘さにびっくりされるようです。
 またケーキ上部にはアプリコットジャムが塗られています。控え目な生地に、杏の酸味・甘みが絶妙のアクセントになっています。
 こうして地元で良く知られている不二屋のチーズケーキ。少しでも多くの方々にこの味を知ってもらいたいと全国発送を始めました。素朴ながら決して飽きの来ない、そんなケーキを是非、ご賞味ください。

 現店主は、神戸での修行中、スイス・ルツェルンにあるリッチモンド製菓学校にも留学いたしました。
製菓学校においては、同国ヌーシャテル州ル・ロックルの町において菓子のマイスター資格を持つダニエル・マッソーニ氏(写真左)に約1年間師事。「これが本物のケーキ」と言われるお菓子を目指し、修行しました。
スイスでの修行時代の店主

Copyright (C) YOUGASHINOMISE-FUJIYA. All rights reserved.